• 社長あいさつ
鯛(たい)
・タイ科にはマダイ、クロダイ、キダイ、チダイなどがありますが、鯛にあやかりたいとして和名にタイとつく魚は200種類にも及ぶとされています。
・マダイは、その姿かたちや「めでたい」に通じることなどから、室町時代にはすでに和食の世界における確固たる地位を占めるようになっていたと言われます。
・タイは5月頃に産卵するため、産卵直前の2月から3月頃が旬とされますが、日本は南北に長いのでいずれかの地域で年中おいしいタイが手に入ります。
・春に獲れる鯛は「桜鯛」、秋は「紅葉鯛」などとも呼ばれます。
・タイは、漁獲時の取り扱い方で味が決まります。獲れてから自然に死んだものと、生簀などである程度生かしておいてから活け締めしたものとでは格段の差があります。
・市場に流通するのは、天然マダイと養殖マダイがありますが、天然ものはスマートで赤い色合いもよく、背中にはコバルト色の斑紋がはっきりあります。一方、養殖ものは全体的にずんぐり型で、色も黒っぽくなります。ただし、近年は天然もののような赤っぽいものも出てくるようになりました。
・マダイの身肉には甘味のある旨味があり、それが刺身や活き造りに人気がある理由でしょう。活き締め直後より冷蔵庫で一晩熟成させたもののほうが、旨味も甘味もよくなります。
鰆(さわら)
・スズキ目サバ科に属し、北海道南部からオーストラリアにかけて分布する細身の海水魚で、狭い腹(さはら)で春が旬の魚であることから、魚へんに春の字をあてたとされています。
・カタクチイワシやイカナゴなどを捕食する大型の肉食魚で、メスの方がオスより大型になります。
・成長にともなって名前が変わる出世魚で、地方によって異なりますが、サゴチ→(や)なぎ→さわらなどと呼ばれます。
・白身魚で、刺身、味噌漬け、たたき、吸い物、煮付けなど料理法を選ばず、特に刺身は絶品で、「さわらの刺身は皿までなめる」という俗諺もあるほどですが、漁師や浜近くの人たちでないとなかなか味わえないでしょう。